2017年の秋アニメの1つ「いぬやしき」という、爺さんが主役のとんでもアニメが面白かったので紹介
1話の冒頭を観ていたときは「なんだよ、この胸糞悪い、夢も希望も抱かせてくれないアニメは…こんな人生なんて悲しくなるじゃねーか」と、毒づいていました。
ところが、観ているうちになんとも言えないような爽快感があって、終いには「爺さん!!頑張って!!」と、戦隊モノを応援する子どものような気持ちになっていたw
今回は、僕が毎週チェックしているアニメ「いぬやしき」について紹介していこうと思う
GANTZ作者がおくる新ジャンルアニメ「いぬやしき」
いぬやしきの作者は、映画化もされている「GANTZ」の作者と同じ「奥浩哉氏」
独特な作画なので、アニメを見たときに「あれ?この雰囲気の作画は見たことあるぞ」という方も多いのではないでしょうか? 僕もそう感じたひとりです。
第一印象としては多くのアニメが「美男美女」を主人公にすることが多い中、主人公が「じじぃ」という点にインパクトがありすぎると感じました。どこにでもいるような定年間近の高齢サラリーマンが主役という、衝撃的な事実を知ったときの感覚を例えるなら、幕末に突如、来航してきた黒船を見て驚愕する庶民のイメージ
いぬやしきのあらすじ
主人公である犬屋敷壱郎がマイホームを購入し、家族と共に団地から引っ越す。
高齢になってからマイホームを購入したのも、本人が現金主義というリスクを嫌う面があるからだろうか。
58歳でやっと一国一城の主となった壱郎だが、家族にも煙たがれる存在でもあり、仕事のストレスに加え、家庭内でのストレスも相当なモノだったと思う。
そんな辛い生活を送る壱郎に突如、トドメを刺すように末期がんを患ってしまう。
家族に打ち明けることが出来ずにいた壱郎は、謎の飛行物体の墜落事故に巻き込まれて、ロボット化してしまったのだ。
人間を卒業してしまった壱郎は未知なる力を手に入れ、次第に人智を超える力を…
1話の冒頭では「こんな人生送りたくないな…」という切ない気持ちと、胸糞悪い気持ちになってしまった。
家族とコミュニケーションが上手く取れていない父親は沢山いるだろうけど、それでも家族のためにと頑張っている父親を代弁しているかのような演出は観ていても辛かった。世の中には裕福な家庭と平凡な家庭、そうでない家庭といろいろあるが不公平な現実の描写は、いつ観ても心に来る。
そして、人間からロボットへと突如として生まれ変わったあとの戸惑いは「じぃさん」そのもので笑ったw 若い世代なら変化に慣れているけど、やっぱり高齢になると突然の変化に順応するまでに時間がかかる。年齢的な表現も凄くリアルだと感じた。
人智を超えた力を人助けに
自分の力を他人のために役立てようとする姿は、応援したくなるw
年齢的な面もあるのでしょうが、とにかく頑張れ!負けるな!と、戦隊モノのショーで応援している子どもの気持ちになる。もともと正義感が強いじいさんで、立ち向かいたいたい気持ちはあるものの非力さゆえに、黙認してしまうことも多かったのでしょうか。
そんな類まれな正義感の持ち主のじいさんに人智を超えた力が手に入り、身を挺して悪に立ち向かっていくわけですが
やはり年齢的に人智を超えているスーパー能力を扱いきれていなかったw それでも、暴力に巻き込まれている人や命の危機にさらされている人物を助けようとする姿がとにかくかっこいい。胸が熱くなれるアニメなのだ。
さいごに
最近のアニメが似たり寄ったりの中、じいさんがヒーローという新ジャンルに感じるアニメなので是非見てほしいw
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(C)奥浩哉・講談社/アニメ「いぬやしき」製作委員会