自分が大学の建築学科に入ったばかりの頃、進路について全く考えていなかった。
進学した嬉しさと遊びたいキモチしかなかったのが原因ですが、この時から真剣に将来のことを考えている人は優秀ですよ。
そんなわたしでも建築関係への道に進むことは意識していましたが、それでもどんな場所に就職しやすいのか全く知らなかったのが本音です。
建築学科に進むと、いったいどんな就職先があるのか?建築学科卒業のわたしが説明します。
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大学内のコースで就職先が変わる
入学して1年は建築の基本的なことを中心に学ぶのが一般的です。
1年の大学生活の中で自分が興味を持てる分野がいくつか出てくるころに、専門的分野に特化したコースを選択することが多い傾向があります。大学の中には、最初から専門的分野に特化している場所もありますが、基本的には入学してからコース選択で学びたい分野を選ぶことがほとんどです。
専門的なコースは概ね3つに別れます。
1.意匠系
意匠系とは、設計に関連した内容を勉強するコースでどちらかと言えば芸術的な要素が他のコースよりも強いです。
2.環境系
環境系とは、音響や風圧などの外部要素が建築にどのような関連があるか学ぶコースです。
3.構造系
構造系とは、物理学に特化している内容で建築の骨組みがどのように安全性があるか追求するコースです。
学年が上がると上記の3つのうち1つを選択して、より専門的な分野を勉強します。
就職活動では、それぞれのコースによって強みが異なってきます。そのため、就職先も選択するコースによってだいたい決まってきます。
たとえば、意匠系で説明すると建物の設計でもデザインの傾向が強くなるため、就職先としては「設計事務所」や「アトリエ」といった場所に就くことが多いです。
それぞれのコースによって就職する先も見えてくるというわけです。
建築学科の就職先
建設業界では、設計(作戦部隊)であったり施工(実行部隊)であったりとそれぞれ異なった役割があります。
総体的にまとめると就職先は、建設関連会社になることが一般的です。
・設計事務所
・ゼネコン
・ハウスメーカー
・アトリエ
・不動産会社
・設備関連会社
・建設コンサルタント
・公務員
さらに細かく分類することができますが、大まかにまとめると上記のようなところが主な就職先になります。
この中に自分がやりたい就職先はあるでしょうか?
意匠系の就職先
代表的な就職先としてはこんな感じになります。
・設計事務所
・アトリエ
意匠系では設計に関連していることを学びますが、どちらかというとデザイン系に強いイメージがあります。そのため就職先としては、ハウスメーカーなどの設計職よりもデザインを重視した「設計事務所」や「アトリエ」などを選ぶ傾向があります。
アトリエについて補足すると、ハウスメーカーのように決められた仕様の中で設計するのではなく、芸術的な面を重視した設計をする設計事務所をアトリエと呼んだりします。
大学時代の友人で意匠系に進んだ人は、だいたい設計事務所に就職していました。
環境系の就職先
環境系の就職先は「設備関連」が選ばれる傾向があります。代表的な就職先はこんな感じになります。
・設備設計会社
・設備機器メーカー
環境系で学ぶのが、熱環境や音環境などの外的要素についてです。そういった専門的知識を活かして就職しようとすると「設備関連」の会社を選ぶ傾向があります。
社名は差し控えますが設備関連会社を具体的に説明すると、空調機メーカーであったり、床暖房の会社などになるでしょう。また職種としては、設備設計として活躍することが期待できます。
構造系の就職先
構造系コースを選択する人は、建物の構造計算について学びます。
実は、設計事務所にも「意匠系」と「構造系」の2種類があって、構造専門の設計事務所が存在します。構造計算知識をこれからも活かしたいと思うのであれば構造専門の設計事務所に就職するのが一般的になります。
おわりに
技術職のほうが就職先として選ばれる傾向が非常に強いです。
建築学科に進むとさらに「意匠系」「環境系」「構造系」などのようにさらに専門的に学ぶことになります。そして、実際に就職する先はそれぞれのコースによって若干の異なりがあるのでコース選択も視野に入れた将来設計を早い段階でやっておくといいでしょう。